ワーキングマザーをサポートするMums in Business TOKYO の#SpotlightonJapanアンバサダーを務める弊社 代表取締役 シルベスタ典子のインタビュー記事が掲載されましたので、ご紹介します。仕事の効率と生産性について、そして「変わる勇気、変える勇気」について話しています。掲載は英語になりますが、下記にて日本語訳をご用意しましたので、ぜひご一読いただけましたら幸いでございます。
Mums in Business TOKYO (英語)
 
An interview article of our Managing Director, Noriko Silvester, has been posted on the Mums in Business TOKYO website. Mums in Business TOKYO, is as they say, “a group of professional females with one thing in common – we’re all frantically trying to find ways to balance working life with everything family life throws at us too”. Noriko talks about efficiency and productivity in her role as a #SpotlightonJapan Ambassador and shares her own #BeBoldForChange message.
Mums in Business TOKYO
 
<記事の日本語訳 / Japanese translation of the article>
日本では「過労死」という特別な言葉があるくらい、働きすぎによって命を落とすことがそう珍しいことではありません。毎年政府がモニタリングを行っており、今後は残業時間を100時間までという上限を設けようという動きもあります。しかし、2015年度の政府調査によると20%以上もの人々が危険といわれるほど長時間の残業を毎月していることがわかりました。そのような状況の中、政府が残業時間の上限を設けるだけで問題は解決できるのでしょうか?
#SpotlightonJapanのアンバサダーである、キャンドルウィックの代表取締役シルベスタ典子さんに、仕事の効率と生産性について、そして#BeBoldForChange「変わる勇気、変える勇気」についてお話を伺いました。(Spotlight on Japan 2017についてはこちらから)
 
スポットライト・アンバサダー・インタビュー
キャンドルウィック株式会社 代表取締役 シルベスタ典子
聞き手:ルーシー・アレキサンダー
 
ワーキングマザーはとても優秀だ、とシルベスタさんは言います。
彼女が経営するキャンドルウィックのスタッフはほとんどが女性です。性別による区別をして採用している訳ではなく、効率と生産性を何よりも重視している表れなのです。
「ワーキングマザーは限られた時間にたくさんの仕事をこなします。そういう点で彼女たちはとても優秀だと思います。ワーキングマザーを中心に雇用するというのは、考えた末に立てた戦略でありません。「私自身が経営者になった時に、ワーキングマザーにとっては、1分をどれだけ有効に使えるかは非常に重要であるため、その能力が非常に高いということに気づいたのです」とシルベスタさんは言います。キャンドルウィックの従業員は約8割が母親で、フレキシブルに働いています。小さいお子さんがいる人は5時に退社する人もいます。これは、過労死という言葉があるほど残業の多い日本では珍しいことです。
シルベスタさんは、(フェイスブックCOOのシェリル・サンドバークが著書「Lean IN」で提唱したような(キャンドルウィックにて加筆))、男女同権を勝ち取るためには、女性に職場でチャレンジやリスクに向き合うことを奨励するスタイルのフェミニズムを主張している訳ではありません。彼女は男性が変わるべきだ、と考えています。Spotlight on Japanが支持する国際女性デー2017の「#BeBoldForChange 」キャンペーンのメッセージは、男性の多い企業経営陣や幹部にこそ向けられるべきだと言います。そうしなければ、変革は彼らが引退した後のこと、つまりかなり先の未来のことになってしまうというのです。
日本は、シルベスタさんが若かった頃に比べ、少しずつ進歩してきたようです。彼女は1980年代初めに秘書として経験を積んでいましたが、すぐに「誰かのためにランチミーティングをセッティングすること」に飽きてしまい、セールスとマーケティングの分野に進むことになりました。そして、2003年には自分の会社を立ち上げました。
彼女の母親は、周りの友人同様、専業主婦でした。当時の日本では、結婚して義理の両親と同居することが女性にとっては一番幸せな道だと思われていたため、女性が管理職に就くことはとても珍しいことでした。1986年に男女雇用機会均等法が施行された後も、多くの会社では女性社員はあくまでもサポートスタッフとしての役目でした。
「最近の若い世代は、野心を抱かなくなっていたり、女性が変わる必要はないと考える傾向にあるように感じています。このような傾向は、仕事と子育ての両立の難しさと合わせて、若い女性に対するネガティブキャンペーンとなってしまい、女性の活躍の機会を阻み、彼女たちの将来の可能性を狭めていると思うのです。このまま何も変わらなければ、若い女性の才能は、活かされる前にダメになってしまうと懸念しています。」
日本は今、「(女性の活躍における)進歩」という点では後退しているような状態で前途多難です。安倍首相は女性が輝くための支援について多弁ですが、世界経済フォーラムで発表された最新のジェンダーギャップ報告書によると、日本は145カ国中111位と、この10年で23位も後退しました。
シルベスタさんは「変わる勇気、変える勇気」を持つために必要なのは教育だと考えています。母親が息子のために何でもかんでもやってあげないようにすること、また、両親は女の子に野心を持つよう教育することが重要です。学校では子どもが夢を追うことを応援し、働く女性は子どもたちが見習うべき模範として取り上げられるべきだと思っています。そして、中間管理職や上層部の人たちは、自分達の古い考え方から目を覚ます方法を示される必要があります。
最後に、日本の男性は妻のキャリアをサポートする方法を学ぶべきだ、とシルベスタさんはいいます。彼女のご主人はイギリス人ですが、同じだけの経済的貢献を求めると同時に、家事や育児は二人で平等に行っているそうです。
真の意味で社会が進歩し、もっと広く多様性が根付くためには、男性と女性の違いを議論するのではなく、あらゆる面において個性を大切にすることを議論しならなければならないでしょう。そのためには、日本にとって「変わる勇気、変える勇気」#BeBoldforChangeが必要なのです。

こちらの集合写真はオフィスの屋上にて、インフルエンサーのみなさまをご招待し、ハーブxグランピングをテーマにした、「ハーバルグランピング」を開催した時のものです。